父親の息子への愛に笑いあり、涙あり、そしてハッとしたこと
哀しくなるだろうなっと思って、しばらく見なかった
映画『銀河鉄道の父』
笑えるところもあると言っていた人がいたので、
見てみた。
確かに笑えるところ、いくつかある。
高等学校への進学に賛成していなかった父が、
進学を許す時の言葉と漂う空気が、面白い。
これから、何が必要かわかっている新しい父親だ!
これ、現在言えたらいいな~。
ハッタリでも(^^)
賢治の妹トシに父は、
これからの時代を見据えた、新しい父親だと思っている
なんて言われたものだから、発した言葉だったのだろう。
父の内心を想像すると、笑っちゃう。
父は自分が思う息子にはならないが、強い愛情で見守っていた。
後半、芸術がわからないながらも、作品を読むようになって、息子の芸術性をものすごく推していた。
妹トシも、幼い頃からお兄ちゃんの話が大好きで、童話作家になると信じていた。
トシが亡くなってから、父は言う。
トシがいなければ、私が宮澤賢治の1番の読者になる。
だから書け
と。
このシーンは、胸熱くなる。
父は自分にはない芸術性を持っている息子に、尊敬の念を持っていただろう。
父親より先にあの世にいった賢治。
全集を作ったのは、父。
父親の愛情をた~くさんもらった賢治だったんだと、感じる。
本当は賢治が父に、たくさん本を送りたかったかもしれない。
でも賢治は1番の読者に、いちばんたくさんの作品を与えたね。
最後に、賢治のことでハッとしたことを。
賢治が“人造宝石屋”になると、父に言うシーンがある。
これ聴いて、ジブリ映画が浮かんだ。
宮﨑駿監督は、賢治に影響受けていたことを思い出した。
宮澤賢治が鉱物に興味があったんだ~。
だから鉱石がジブリ作品に登場するのかとね。
勝手な思い込みだけど。
音楽は、サントラには入っていないが、映画の中でちゃんと流れていた。
「新世界より第2楽章」
『銀河鉄道の夜』でも流れますね ♪