作文と音楽の説得力
説得力がある意見や作文とは、結論そのものに説得力があるわけではないと、
とある本で読んだ。
「主張を支えているものに説得力がある」と。
文章に限らず、それは音楽でも言えることだと思う。
歌詞のない音楽を音楽媒体で聴いて心が揺さぶられるのは、
説得力ある音楽、
つまりメロディ、ハーモニー、リズムが絶妙で、
巧みな音楽の組み立てと
素晴らしい演奏力で表現された音楽だと思っている。
昨日の記事に登場させた「2匹のオルギータス」がそうだった。
音楽の組み立ては、とてもシンプル。
AーBという二部形式
簡単に言うと、テーマとサビ。
サビがこの曲では、一番伝えたい部分。
この部分のメロディやハーモニー、演奏が素晴らしいのはもちろんだが、
ここだけが素晴らしくても、感動までには至らない。
AがあってこそのB。
つまりテーマの良さがサビの良さを際立たせる。
昨日書いたが、Aのテーマは名曲「マイ・ウェイ」と同じく、
ベースラインが順次下降していく。
ベースラインについては、昨日の記事を読んでほしい。
このハーモニーでランランさんの情緒豊かな演奏が、
説得力ありありと感じさせたのだろう。
サビそのものに説得力があるわけでなく、
そこに行きつくまでのテーマのしっとりとした美しさ、
自然な流れがサビを際立たせ、心にせまるものがあるのだと思う。
主張を支えるテーマがこの曲の説得力につながっている。
また、この曲はボーカルも入っているため、
より一層訴える力もある。