栄冠は君に輝く
もし甲子園の観客席が満席だったら・・・
台風の影響で1日ずれた第103回全国高校野球選手権大会の開会式。
今日は高校生のような爽やかな風が吹き、過ごしやすい朝。
開会式で、山崎育三郎さんが古関裕而さんが1948年に作った曲を歌いました。
オンタイムで見れなかった私は、YouTubeで見たのにも関わらず、心熱くなるものが!
なぜなんだろう?
山崎さんの歌は、ミュージカルや実写版「美女と野獣」の吹替などで活躍され聴かせてもらっていたので、実力ある歌手とわかっていたのに。
それを超える歌唱でした。
アカペラということで、1曲通して同じテンポではない山崎さん独自の表現。
歌詞を大切に緩急、強弱、ビブラート、とても心揺さぶられる歌唱。
全く同じようには二度と歌えない「栄冠は君に輝く」でした。
さらに、
目に飛び込むマスクをした球児たちの聴き入る姿、
誰も座っていない外野席、
電光掲示板には、歌詞と歌う山崎さんの姿、
これが今できる精一杯の大会なのでしょう。
山崎さんが歌い終わり、深くお辞儀された後の甲子園から聴こえてくる拍手は、人数は少なくても、とても大きく感じました。
もし客席が満員御礼だったら、もっともっと心に響いたのではないかと。
コロナ禍だから感動したとは、思いたくないです。
この後、山崎さんが出されているこの曲をストリーミングで聴きましたが、心に響く量が全然違います。
どんなに音が良いデジタル配信でも、今日の歌にはかないません。
人間の力、歌の力を感じずにはいられない、そんな歌唱でした。