賞に思うこと
音楽教室の講師をしていた頃、生徒がどんな賞でも入賞した時は素直に喜んではいました。
でも心のどこかで、
なぜこの演奏が?
と思うことありました。
芸術のコンクールというのは、審査の基準はもちろんありますが、審査員の好みというか、価値観によって変わることはゼロではないと思っています。
さらに大人の事情もあるかと・・・。
きれいごとでは済まないことも。
私自身、このころは、とても悩んでましたね。
入賞できないことに落ち込む生徒、保護者の対応に。
そして自分の力不足に。
映画『モリコーネ』でもありましたが、彼がすばらしい音楽を作ってもアカデミー賞の作曲賞は5度もノミネートばかりでもらえない。
2度目の『ミッション』の時は、個人的にも???
2016年に『ヘイトフル・エイト』でようやく選ばれた。
精神力がすごいです。
アカデミー賞と、小さな音楽会の入賞と比べるのもどうかと思いますが、
賞を目指すのは、ひとつの手段、これから進む道がより良いものになるきっかけとなればいいのではないかと。今は思っています。
決して、賞がとれなかったからダメではないです。
長い目でみれば、また視点を変えれば、入賞していない作品の方が後々良い評価になることもありますから。
モリコーネの入賞しなかった作品も入賞した作品も、きぅと後世に語り継がれていくことでしょう。
そういえば、ユーミンが言っていた。
目標は自分の歌が「詠み人知らず」になることと。
アーティストは、自分の名より作品やパフォーマンスが後世に語り継がれていくことに喜びがあるのではないでしょうか?
全員とは言いませんが。
2023年のアカデミー賞は3月13日発表だそうですね。
私には賞のことは全くわかりません。
アカデミー賞のHP上で作品を知ったのもあります。
作曲賞のところに、ジョン・ウィリアムズさんが担当した『The Fabelmans』がありました。
サントラアルバムを聴いてみました。
スピルバーグ監督の自伝的作品だそうで。
静かで美しい音楽でした。
映画を観てみたいです。