芸術は奥深い
昨日、「岡倉天心と思想」という伝記のことを少し書きましたが、
中高生向けの本にもかかわらず、なんだか胸熱くなりました。
49歳で亡くなった天心の最期は、寂しすぎます。
手紙をやりとりできる相手がいらっしゃったことは、救いですが。
なにより「茶の本」の良さを、一層感じましたね。
「茶の本」を初めて読んだのは、3年前ぐらいなので、
もっと若い時に読んでおいたら~~。
若いと、理解はできなかったかもしれませんが・・・。
「岡倉天心と思想」の中でも「茶の本」のことはたくさん取り上げられています。
音楽のことを書いているところがあったことを、思い出させてくれました。
音楽についての中国の伝説のところです。
それは、音楽そのもののことだけを語っているのではなく、
人づきあいのこと、コミュニケーションのことを語っているのです。
思わず、「茶の本」も取り出して、どこに書いてあったか探しました。
考えてみれば、交響楽って、
交わる、響き、楽しむと書きます。
コミュニケーションですね。
「茶の本」では、音楽にまつわる中国の伝説を取り上げて、
どういう姿勢で、どういう心で演奏するのかが書かれています。
結局それは、日常のコミュニケーションにもつながるのです。
すっかり「茶の本」の内容を忘れてしまってました。
伝記も「茶の本」も、思秋期になって読むと心しみいります。
芸術は奥深いですね。