今日はオリンピックの閉会式ですが、山の日という祝日なんですよね。
山と聴けば、富士山。
頭に浮かぶのは、葛飾北斎の絵。
たくさんありますが、中でも「甲州三坂水面」という作品が浮かびます。
水面に富士山が映っている絵ですね。
夏の富士山なのに、湖面に映っているのは雪化粧している富士山。
映っているのは正反対の季節、冬の富士山。
どういう心境で描いたのか、想像するとオモシロイです。
音楽でもこれに似た曲があります。
ラフマニノフによる作品
パガニーニの主題による狂詩曲 第18変奏
曲名を知らなくても、聴いたことがある方が多いと思います。
甘美なメロディのといえば良いのでしょうか、美しい女性を想像します。
曲名に「パガニーニの主題による」とあるので、パガニーニさんの主題に基づいたラフマニノフさんの18番目の変奏曲。
主題というのが、イ短調(Am)で結構激しい感じがする冒頭メロディ。
一方、第18変奏は甘美なメロディなので、とても対照的です。
どこが変奏曲なんだと疑うほど。
それがある日、ラジオでこの曲をわかりやすく解説してくれて、納得したのです。
それは、
主題の冒頭メロディ、
ラ ラドシラミ ミソファミラ (♯ は省略してます)と始まります。
わかりやすくするために、数字で表します。
イ短調の音階は、ラシドレミファソなので
数字化すると、0123456とします。
先程の主題を数字化すると、
ラドシラミ ミソファミラ
02104 46540
そして18番目の変奏の冒頭が、
ラファソラレー シドレラー
イ短調の音階の下降は、ソファミレドシラなので、
数字化すると、-1 -2 -3 -4 -5 -6 0
ラファソラレー シドレラー
0 -2 -1 0 -4 -6 -5 -4 0
何が言いたいかというと、赤の数字と青の数字がほぼ鏡になっているということです。
映る姿は、季節が逆の富士山の姿。
とても美しい。
「パガニーニの主題による狂詩曲 第18変奏」も鏡のようになって、激しさとは正反対のとても美しいメロディに変化しているのです。
これを知った時は、何か法則でもあるのかな?と思ったほど。
美術も音楽も、そして富士山もほんとに美しいと改めて感じた日でした。
↓ こちらが主題
↓ こちらが変奏曲